すがると力を失う

セラピストという活動していると、「助けてください」や「救ってください」とクライアントからすがられることがあります。

私個人は、心理セラピストを他者を救う仕事とは認識していないので、正直、すがられても『う~ん、どうしたものかな』と思ってしまいます。

(もちろん弱っているときに、誰かにすがりたくなる気持ち自体はわかるのですが・・・)

冷たい言い方になってしまいますが、本当に何かにすがりたいのなら、世の中には『あなたを助けます』とうたっている場所が色々あるので、そちらの門をたたくほうがいいでしょう。

私の思う心理セラピストという仕事は、「あなたのなかには、自分で自分を救う力がある」ということを、セラピーを通じてクライアントに思い出してもらうものです。

催眠などはその力を取り戻してもらうための、ツールにすぎません。

催眠というと、それ自体に何か特別な力があって、魔法のように問題を解決してくれるものというイメージがあるかもしれませんが、残念ながらそうではありません。

私のセラピールームでも、催眠療法を受けてすぐに問題が解決するケースがありますが、それはクライアント自身が、他者にすがらないでも自分で解決できるんだと、意識のどこかの段階で気づいたときに多いです。

私が言う、「あなたの中に力があるんですよ」というのは、「あなたは自分で人生を創造することができるんです」と同じ意味です。

もし私が、「私にすがればあなたの人生は幸福になります」といったのなら、「あなたの人生は私が握っています」といっているのと同じになります。

他者に人生をゆだねると、責任は無くなるかもしれませんが、不自由になります。

自分で人生を決断すると、選択に対する責任を負うことになりますが、自由になります。

個人的には自由な人生をお勧めしますし、私の行うセラピーと相性がいい方は、後者を希望する方のように感じます。

セラピーを仕事としてやっている場合、どうしてもクライアントとの間に金銭関係が生まれます。

クライアント(お客さん)にしてみたら、お金を払っているんだから、満足のいくサービスをそちらが提供しろという気持ちになるのもわかります。

(私でも少し値の張るホテルに泊まったら、満足のいくサービスを期待してしまいますから)

でも、心理セラピーはどちらかというとセラピストとクライアントは対等な存在で、互いに協力し合って取り組んでいくものです。

一方的な受け身な姿勢だと、あまりうまくいかいようです。

もしセラピーを受ける機会があるのなら、セラピストに元気を与えてもらおうという意識で臨むより、自分の中の元気とつながる援助をしてもらうんだという意識の方が、有益な時間が過ごせると思います。

※今回の記事で話しているのは、心理的なセラピーのことであり、事故などで肉体的な損傷を負った場合、医師に助けを求めたり、なんとかしてくださいとすがったりするのは至極当然のことだということを補足しておきます。

追伸:最近『IT』という映画を観ました。

やはり、自分の心理的な問題は、仲間に支えられながらも、自分自身で乗り越えるしかないんだよなと思いました。

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